ウズベキスタンで「日本人女性」として旅をして感じたこと
ウズベキスタンを一人で旅していると、…というか外国で旅をすれば、日常的に「視線」を感じる。特に地方都市では、かなり注目される。言葉が通じなくても、目が合っただけで話しかけてくる人も多い。笑顔で近づいてきたり、「どこから来たの?」と尋ねてくることもしばしば。
ウズベキスタンでは、男性からでなく10代の女の子たちにいっぱい 声をかけられたことが本当にびっくりした。その反応は決してネガティブではなく、むしろ好意的な興味や歓迎の気持ちから来ているものがほとんどだ。でも、旅慣れていないと「なんでこんなにジロジロ見られるの?」と戸惑うかもしれない。
目次
空港や駅での「熱烈な歓迎」
ウズベキスタンの空港や鉄道駅に到着すると、まず最初に迎えてくれるのが「タクシーのドライバーおじさんたち」。彼らの勢いはすごい。次々に声をかけてくるが、『NO〜!』とか『Bus〜』とか伝えると、意外とあっさり引き下がる。タイのような押しの強さはあまり感じない。ギラギラしてないというか…むしろ「しょうがないね」といった穏やかな雰囲気すらある。これには少し驚いた。
一方で、地元の人々と一対一になると、「あ、これは“日本人女性”という属性が注目されてるんだな」と感じる場面が多い。
「日本人女性」という“パッケージ”
ウズベキスタンでは、日本に対する好感度がとても高い。「車が素晴らしい」「アニメが好き」「勤勉な国」など、どこへ行ってもポジティブなイメージを聞く。そんな日本に対して、「そこから来た女性」となれば、自然と注目が集まるのも無理はない。ただし、ここでひとつ冷静にならなければいけないのは、それが「私自身という個人」ではなく「日本人女性という属性」に対する注目であるという点だ
つまり、「あなたが魅力的だから声をかけている」というよりは、「日本から来た女性だから」というだけかもしれない、ということ。ぶっちゃけこれは旅先ではよくある話。
なぜモテるのか?その背景を考察
日本人女性がこれほど注目されるのか?その理由を自分なりに整理してみた。
1. 外国人観光客自体がまだ少ない
特に地方都市(ヒヴァとか)に行くと、1人でフラついてる女性観光客そのものがレアキャラ扱いされるのではないかなと思う。欧米人はたくさんいるがパッケージツアーが多い。加えてアジア系の旅行者はさらに少ない。単身者はめちゃくちゃ少ない。だから「異国の単身者」というだけで注目されやすい。あとどうしても服装が現地のそれではないので浮いてしまう。
2. 日本に対する信頼と好意
歴史的にも日本とは大きな摩擦がなく、むしろ戦後に捕虜として日本人が残した好印象(例:ナヴォイ劇場建設など)が評価されている。また、最近の若者はアニメや日本のカルチャーにも親しみを持っている。
3. 「女性らしさ」とかファッションへの憧れ?
ウズベキスタンは比較的保守的なイスラム社会でありながら、女性のファッションや表現は意外と自由。ただしやはり身体の線が分かるような服を着ている人はかなり少ない。もしかすると比較的旅先でもオシャレと言われている(ほんとか?)日本女性が目新しく見えるのかもしれない。確かに すっぴんでいることも少ないし とんでもないダサい服装で街を歩いてる日本人というのは見たことがない。笑
4. アダルト関係の産業への異様な期待
これはウズベキスタンではなくラオスで知り合ったベトナム人のことなのだが、「日本女性のことはそういう目線で見てる」「一度日本人女性と寝てみたい」みたいなことを言われ、しつこく言い寄られてとても気持ち悪かった。ワンチャンなにかあり得る、という期待がありありと見て取れた。ファンタジーの世界と現実を分けていただきたいと思ったし、きっぱりと断ろう。ここでへらへらすると永遠に続きます。
注意点と対処法
もちろん「注目される=嬉しい」ことばかりではない。ときには過剰な視線が不快に感じることもあるだろうし、しつこく話しかけられて怖い思いをすることもあり得る。そこでいくつか注意点をまとめておきたい。
①露出は控えめに:ウズベキスタンは比較的オープンなイスラム社会だが、やはり肌の露出が多い服装は避けたほうが無難。というかやはり相手の価値観に合わせるべきだと思う。特に地方ではローカルの女性の服装に合わせると安心。
②はっきりNOと言う:変な誘いがあったり、しつこい人がいたら、曖昧に笑ってごまかさず、毅然とした態度で断ることが大切。
③一人歩きはなるべく日中に:夜間の一人歩きは避けるのが基本。どうしても出かける必要がある場合は、配車アプリ(Yandexなど)を使おう。中心部でも街灯のある場所は限られており、夜道がかなり暗い。
④言葉が分からないふりも有効:日本語しかしゃべれません!という態度で逃げるのはかなり有効(笑)。相手がぐいぐい来た場合の手段として覚えておきたい。
最後に:それでも一人旅をすすめたい理由
こうしてまとめてみると、「やっぱり一人で行くの不安だな」と思ってしまうかもしれない。でも、私は声を大にして言いたい。まずウズベキスタンは本当に素晴らしい国。
そしてウズベキスタンに限らず、総合的にも女性が一人で旅するということは価値のあることだと感じている。もちろん行き先によるが。お友達同士、家族と一緒…どれもこれも本当にいいことだけど、ひとりぼっちになって寂しさだったり不安を覚えるということが人生には絶対に必要だと思う。自分のペースで味わう文化も景色も食べ物も、人とのふれあいも…全部が“濃い”。ちょっと不便で、ちょっと疲れることもあるけど、その分得られる経験の深さは計り知れない。
「日本人女性が海外で注目される」ことを、怖がるのではなく、ちょっとした異文化交流のチャンスとして楽しむ心の余裕を持って旅できたらきっと最高の思い出になるはず。
そして、旅の途中で出会った人々が「また来てね」と笑ってくれるその瞬間のために、わたしはまた何度でも旅にでてしまう。
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