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ウズベキスタン一人旅シリーズ⑩ブハラからウズ鉄で青の都サマルカンドへ!モザイクタイルの洪水に溺れる幸せな時間。

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ウズベキスタン一人旅シリーズ⑩ブハラからウズ鉄で青の都サマルカンドへ!モザイクタイルの洪水に溺れる幸せな時間。

ウズベキスタンに来て、もう何度目だろう?現地のティーンエイジャーの女の子たちに「Where are you from?」と英語で話しかけられることが、すでに3回はあったと思う。すべて観光地の近くで、観光客慣れしているのかもしれないけれど、それにしても彼女たちの英語力の高さには毎回驚かされる。

しかも、そのうちのひとりは、開口一番「こんにちは!」と日本語で挨拶してきた。聞けば日本に行ったことはないらしい。結構スラスラ日本語話せてて、なんで!?と聞いたら趣味でなんとかセンターで日本語学習したという。本当に上手。

さらに驚いたのは、全員が一発で私のことを「日本人ですね」と当ててくること。実はこれ、私にとってかなり珍しいこと。タイやベトナム、インドネシアなど、東南アジア諸国を旅すると、私はたいてい韓国人に間違えられる(何故だろう)。だから、ここウズベキスタンで100%の確率で「日本人」と言われるのは、ちょっとしたカルチャーショックでもある。

英語でのやりとりはどれも5〜10分ほどの短い立ち話だったけれど、どの子もとにかく明るくて、積極的。自分から話しかけてくる勇気、そして笑顔を絶やさない社交性。その軽やかさと前向きさがあれば、将来どんな道にも進めるんじゃないかなと、ちょっと感心してしまった。

彼女たちを見ていると、ウズベキスタンの英語教育って本当に成功しているんじゃないか、と思わずにはいられない。もちろん個人差はあるだろうけれど、少なくとも「使える英語」としてしっかり定着しているように見える。あの自然なコミュニケーション力、日本でも見習いたいくらいだ。

そしてそういう カジュアルな会話をきっかけにウズベキスタンの女子中学生の制服が白いシャツと黒いスカートなら何でもいいとかそういう こまごま いろんなことを知れるのが本当に嬉しいのだ。


さてさて。

サマルカンドの市内交通のひとつ、路面電車はサマルカンド鉄道駅前からスタートするならまだしも、少し離れた場所から乗ろうとすると本っ当に難しい。路面電車に乗りたくても、案内板も英語表記もなく、停留所がどこかも分からない。地図にも正確な位置が表示されておらず、完全にローカル仕様(だがそれがいい)。

半ば途方に暮れていたところ、通りすがりの地元の美女に聞いてみた。「ああ、それなら歩道に立って待っておいて、電車が来たら道の真ん中に行って乗るのよ」と、バス停のような場所を教えてくれた。ホントにここ?? なるほど、そういう仕組みなのか。実際に路面電車にのる瞬間に理解したのだが、道の真ん中に行ってみると(すぐ近くをくるまがビュンビュン走ってて恐怖)、黄色いペンキで描かれたシマシマ模様が地面にあって、それがどうも停留所の目印らしい。地味すぎて見落とす人も多いはず。こういう不便さや謎ルールにぶつかって迷子になるのが最高に楽しい。時間に余裕があるからこそのゆとりである。

お昼ご飯はホテルの真隣にあるローカルな食堂にて。まず豆のスープ。やさしい塩気とスパイスが効いた優しい味で、朝から動き回った体にしみわたる…かなり 脂肪分の多い羊肉が大きな一切れ骨ごと入っていて、かなりリッチな味だ。そして毎度のお楽しみのシャシリクを2本注文。すると注文を受けたのは、おそらく店番を任された小学校高学年くらいの男の子で、私が「2本お願いします」と言った瞬間、ものすごく驚いた顔をした。「2本で本当にいいんですか…!?」と何度も確認してきた。坊や、大食いのアラフォーを見るのは初めてかい? 焼く前の肉が入った 冷蔵庫の前に私を連れて行って こんなサイズだけど本当に大丈夫みたいな顔して聞いてくる。そのリアクションがあまりに純粋で、思わず笑ってしまった。シャシリクはもちろん、期待以上にジューシーで香ばしく、少年の心配を裏切るように秒で完食した。シャシリクは店によってかなり大きさが異なる。ここのはそんなに心配するほど大きくは無かった…。

定番の観光スポット…レギスタン広場の三つのマドラサ、ビビハニム・モスクなど、写真でよく見る風景を実際に歩いてみると、やっぱりそのスケールに圧倒される。ただ悲しいかな 私の素人 技術とスマホだけではその圧倒的な大きさを収めることが非常に難しかった。これはぜひ現地で見てみて頂きたい。

なかでも特に心を奪われたのは、ティムールの霊廟「グーリ・アミール廟」。青緑がかったドームのモザイク模様と、陽光の当たり具合によって変化するその色味は、目が離せないほど美しい。建物の奥にはティムールとその家族たちが眠っており、静かで神聖な空気が漂っていた。観光客もそこそこ多いのに、不思議と落ち着いた気持ちになる空間だった。いろんな場所の青いタイルをみたわけだが 特に霊廟のドーム部分の青色は少しくすんでいて個人的にいちばん素敵だなと思った。↓

早朝からしっかり動いたおかげで、夕方にはサマルカンド観光のメインどころはほぼ制覇。まだ日が落ちるには早いけれど、ちょっと休憩したくなって、Googleマップで見つけたバーへ。地下1階だし外から様子も分からないのでドアを開けるのに少し勇気がいった。甘〜い煙の香るDOPEな雰囲気。20代の私なら完全にビビって回れ右していたと思う。実はここで、この旅3回目のシーシャを注文した。もはやウズベキスタン滞在の定番になりつつある。

最近日本でも流行っていて軒数が増えてるシーシャバー だが私は何がそんなにいいか正直 よくわかっていなかったのだ。コーヒー1杯やお酒よりも長居できて たとえひとりでも手持ち無沙汰な感じがなくなるのがウケているのかもしれないなとふと思った。私自身も必ずしもいつもお酒を飲みたいというわけではないし、最近の若いジェネレーションはお酒を飲まなくなってると聞くから…ノンアルコールでも楽しめて、かつ ゆったりできる場所というのが意外と夜はないのかもしれない。

そのシーシャバーのオーナーは何と23歳。とても好奇心旺盛で、カタコトの英語とGoogle翻訳でいろいろ質問された。若いのにすごいなあ。日本に行ってみたいって言っていた。ぜひ夢を叶えてほしい!

そのバーで近くに座っていたのは、偶然にもサマルカンドの大学で歴史を教えているというオランダ人の教授。ゆっくりと英語を話してくださる方。ジョージアなどいろんなところに住んだことがあるらしい。中央アジアの歴史から現代の教育事情、様々な民族が混ざり合うウズベキスタンのいろんなことまで、実に幅広い話題を語ってくれた。観光名所を巡るのももちろん楽しいけれど、こうして人と出会って、思わぬ知識を得られる時間が一番印象に残るかもしれない。ただ 難しい話も多くて全てのことを理解できたわけではなかったけど…次に行く 首都タシュケントの美味しい名物も教えてくださいました✌

遅めの夜ご飯を探しながらシーシャバーからホテルへ歩いて帰る。意外と距離があった。レギスタン広場では夜のライトアップ中。音に合わせたライティングの演出もあったが色的にあまり好みでは無かった。笑 もっともとの建築物の美しさが映えるシンプルな色の照明にすればいいのに、なんめ思った…

ウズベキスタンの街なかで見つけたスタンドのサンドイッチが、あまりにも美味しくて完全に記憶に刻まれた。ピタパンのようなパンの中にぎっしりと羊肉、上にはヨーグルト風味の白いソース、刻まれたディルが散らしてあって、これが最高の組み合わせ。迷いなく「もう一個いきたい」となって、今度はトルティーヤ風に巻いた別バージョンをオーダーした。わたしはその場で食べて帰ろうと思っていたのだが、「まさかさっきデカいの食べたしここで2つ目は食べないよね?」みたいなノリと解釈で勝手に袋詰めされ、強制テイクアウトに。笑 でもそれがまた美味しくて、きゅうりとトマトが入ってて、サウザンドレッシング風のオレンジ色のソースがいい仕事してて…結局どちらも当たり。自分の語彙に「美味しい」しかないのが悔やまれるレベル。

かなりしょっぱいから 明日の朝は顔がむくんでいるんじゃないだろうか。

そんな幸せな夜ごはんの翌朝、爆睡してすっきり目覚めた私は、寝癖のままふらふらと朝の散歩に出かけた。意外と朝ごはんを提供している店というのは少ないことがわかった。基本的に自炊の文化であまり外食はしないのかもしれないな。これが 台湾とかだと朝一番 からみんな朝ごはんも買って職場や学校に向かったりしているものだよね。

コーヒーと看板にあった地元食堂っぽい店に入って「コーヒーください」と言ったのに、熱々のココアを注がれて「うまいから飲んでみろ」と無理やり渡された。結果、美味しかったからOK。ついでに半月状の揚げパンと、ねじった形の揚げパンを1つずつ注文。前者の中身はマッシュポテト、後者は細いソーセージみたいなのが入っていて、お惣菜パンのような味。赤いソースも出してくれて、全部で6,000スム(約850円)。朝食にしては高いけど、揚げパンでしっかり満腹、満足のローカルモーニング。旅先って、こういう予想外の美味しさが最高なんだよな。

サマルカンドは歴史的な建造物と大都市ならではの現代的な文化がうまく融合していて、散策していて飽きることがない都市。ブハラやヒヴァと違って、都会的な街歩きも楽しめる。夕方やることがなくなって来たバスに適当に乗ったりしたのも楽しかった。

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THE EVERGREEN HOSTELのオーナー・はづきです。 The owner of THE EVERGREEN HOSTEL.Thank you for reading our blog.