北海道ツーリング8泊9日、合計費用101,097円で素晴らしい冒険を経験しました。以下、各日の費用と思い出を振り返ります。
【注意】
この北海道ツーリングの費用は2015年のものであり、物価や料金が現在と異なる可能性があります。当時の物価を考慮した上で、合計費用を見てください。特に宿泊費や食事代などは、現在と比較する際に留意してください。おそらく1.5倍ぐらいするのかな?w
【DAY1】8/29 東京→仙台港
高速代4,100
フェリー12,800(バイク込み)
ガソリン2,540
その他2,170
☆☆☆合計 21,610
東京からずっと雨…仙台で祖母の家に寄った。
特に観光なし。
【DAY2】8/30 苫小牧→平取→占冠→富良野→美瑛→旭川
ガソリン1,029
宿泊(ゲストハウス)3,000
その他4,210
☆☆☆合計8,239
平取の牧場点在農道をゆるゆる走ったり、富良野の富田ファームでラベンダーソフトを食べたりしつつ、旭川へ。サラブレッドの牧場を見たかったので良かった。占冠あたりの樹海ロードは晴れでも寒過ぎ!美瑛で雨に降られる…
旭川で友人と会って、シンコ焼きとかいう鶏肉を食べつつ飲んで梅光軒でラーメン!
【DAY3】8/31 旭川→留萌→苫前→初山別→稚内
ガソリン1,674
宿泊(ライダーハウス)1,000
その他3,775
☆☆☆合計6,449
オロロンラインをひたすら移動。快晴で気持ちいい。風車があったりアップダウンありの真っ直ぐな道があったり…。稚内のノシャップ岬で海鮮丼。ライダーハウスが安いおかげでローコストな1日。日帰り温泉やコインランドリーにも寄ってスッキリ。
【DAY4】9/1 稚内→浜頓別→興部→紋別→網走→斜里
ガソリン1,986
宿泊(ライダーハウス)500
その他2,387
☆☆☆合計4,873
さらにローコストな1日。オホーツク沿いをひたすら走る。が、ちょっと景色が変わらず飽きることも。キャンプ場併設のライダーハウス、なんと500円。特にこれといったものは食べてないんだけど、セイコーマートでちまちま買って飲んだりしています。安いぞセイコーマート!
【DAY5】9/2 斜里→知床→羅臼→標津→弟子屈→雄阿寒岳→足寄→士幌
ガソリン1,283
宿泊(ゲストハウス)3,000
その他2,400
☆☆☆合計6,683
羅臼までは晴れていたので本当に良かった。それ以降ずっと雨。足寄から土砂降り。見えない。
雄阿寒岳や阿寒湖付近で嫌でも山道に慣れてくる。雄阿寒岳は霧で前が見えなくて恐ろしかったがチンタラ走っても誰も怒るひとがいないのでok。ただそれはそれで怖い。
【DAY6】9/3 士幌→日勝峠→夕張→苫小牧→室蘭→洞爺湖→長万部→八雲→森→函館
ガソリン1,821
宿泊(ゲストハウス)3,000
その他4,397
☆☆☆合計9,218
お天気はセーフ!室蘭の地球岬がとても良かった。ウニ丼食べたりしつつも、実はあまり見所のないルート…ひたすらドライブ450キロ。エグい距離だった。函館山からの夜景素晴らしかった。
【DAY7】9/4 函館→森→長万部→ニセコ→倶知安→余市→小樽
ガソリン1,223
宿泊(ゲストハウス)3,000
その他5,893
☆☆☆合計10,116
1日雨。せっかくニセコ通ったから山の方まで行きたかったのに雨なのでヤメ。
晴れたので小樽観光に時間を割いた。初めてではないけど、歩き甲斐 迷い甲斐のある街である。
【DAY8】9/5 小樽→毛無峠→倶知安→喜茂別→広島峠→美笛峠→支笏湖→苫小牧
ガソリン391
フェリー(バイク込み)19,910
その他3,255
☆☆☆合計23,556
支笏湖!素晴らしい!キラキラの湖畔ギリッギリを走るドキドキ。丸駒温泉、最高。帰りたくない。往生際悪く最後に回転寿司を…
【DAY9】9/6 大洗→東京
高速代2,590
ガソリン1,417
その他346
途中から雨…水戸から新宿まですべて高速。首都高も少し慣れました。
========総計 101,097円=======
※特別損失(反則金) 6,000込み…
※フェリーはいずれも最低ランク相部屋
※宿泊は相部屋・素泊まり
※お土産物は2,000程度のみ
おまけの雑記【丸駒温泉で考えたこと】2015/09/04 晴れ
今日はエクストリーム北海道ツーリング最終日。小樽から毛無山を経由して倶知安。羊蹄山や支笏湖を見て、苫小牧フェリー乗り場へ向かうことにした。小樽の宿主から聞いたおすすめコース。山道は苦手だったが、この1週間知床〜羅臼や雄阿寒岳、十勝峠などなど山道ばかり行ったので相当慣れた。そして何より良いのはわたしがチンタラ走っていても誰も怒らない。怒る人が…いない……。
「現金・レギュラー満タンでお願いします」
『はーい、レギュラーね〜』
60ぐらいの日に焼けたおじちゃんが1人でやっているガソリンスタンドみたいだった。
給油をしながらおじちゃんは話しかけてきた。でももしおじちゃんが話しかけなくても私から話しかけてたと思う。というのも、よっぽど行きたいところがある場合でなければ大体いつもこんな感じのノープランで目的地周辺にやって来て、あとは地元の人に聞いた通りにするから。
『えっ、練馬(ナンバー)?東京から来たの?』
「そうなんです。今日が最終日。」
『いろいろ回れた?』
「稚内から知床まで全部!」
『うわぁ、良くやるわぁ…寒かったしょ〜…』
「完ペキな冬装備でも丁度イイからびっくりでした!
ところで、支笏湖温泉で安いとことかあります?」
『国民休暇村のとこかなぁ。…でもねェ、おすすめはやっぱりマルコマ温泉だな。』
「まるくま?」
『ま る こ ま 。丸駒温泉旅館。湖の水と繋がってる露天風呂があって、それが最高なんだわ。』
「えっ、すごい。じゃあそこ行ってみます。」
『あ、そう?こっから15キロぐらいで着くから。看板(標識)も出てるから分かるよ〜』
「ありがとうございます!行ってきます。」
『気をつけてね〜』
おじちゃんの言う通りガソリンスタンドから10キロ強で丸駒温泉旅館に着いた。丸駒温泉、なんと創業は大正4年らしい。日帰り入浴は大人1,000円。北海道の温泉では強気も強気。おじちゃんの前評判と価格設定が相まって、必然的に期待が…一瞬で服を脱ぎ温泉へ。内湯&普通の露天風呂とウワサの湖直結の露天風呂は離れており、30mほどの渡り廊下で繋がっている。全裸にスリッパという完全にアレなスタイルには「むしろ裸足で良くない?」と少々疑問も感じたものの、いざ湖方面へ。
気持ちイイ。足元の砂利からジワジワと源泉が湧いているのが何となく分かる。落ち葉や虫も入り放題。ダメな人はダメな、ちょっぴり秘湯気分のお風呂。湖と常に同じ水位になるらしく、深いときには140cmになるとか。旅館までの道は白樺の木陰が続いているせいか、バイクで来ると晴れていても完全に身体が冷えてしまう。冬みたいに冷たくなった身体に温泉がじわりと沁みた。お湯が熱くないこともあり、ダラダラと温泉に入ったりデッキで身体を冷ましたりを繰り返して小一時間過ごしてしまった。土曜日の割にはあまり人が多くおらず、最終日に丁度イイまったりとした時間だった。日が当たって支笏湖の水がキラキラするのをボーっと眺めながら、この1週間のツーリングで何が楽しかったか反芻した。
美味しくて種類豊富な食べ物、どんなデジタル端末にも収めきれない雄大な景色、自分で運転できる楽しさとか自立心みたいなもの、…挙げればキリがないけれど、わたしは全く知らない人との1度だけの出会いと会話が楽しかった。…こう書くとなんか胡散臭いし青臭いのだが、実際本当にそうだった。かなり色んな人と話した。地元のご飯屋の人、対向車線ですれ違ったライダーハウスに泊まるバイク乗りやチャリの人、同じくひとり旅の人、駐車場で話しかけてくる人、観光地で写真を頼んだついでに話し込んだ人、宿の人、同じドミトリーに泊まる人、同じフェリーに乗る人…わたしが1人だからか、それとも県民性なのか、たまたまか、とにかくかなり色んな人と話した。北の大地は大らかだ。
温泉のおかげで色々思い出せて身も心もほっこりした私は、帰りにそのガソリンスタンドを通るときにたまたま外に腰掛けていたおじちゃんに手を振った。全力で感謝の念を込めて。おじちゃんはわたしのことにすぐ気がつき、満面の笑みで手を振り返してくれた(おじちゃんの反応速度にも拍手である)
そのおじちゃんと目があった瞬間、色々な嬉しい気持ちが混ざってなんといきなり涙が出てきた。自分でもびっくりした。
自力で北海道ツーリングに来れた嬉しさと、最終日まで無事楽しく過ごせた楽しさと、気持ちイイ温泉に入れた嬉しさと、地元のおじちゃんによくしてもらった嬉しさと、おじちゃんに自分の感謝の気持ちが伝わった嬉しさと、それをおじちゃんが恐らくキャッチしてくれただろう嬉しさが、その時のフェリー乗り場に帰るおセンチな気持ちと混ざって、それで多分泣けた。景色や食べ物では、私は泣かない。ガソリンスタンドのおじちゃんはこの旅の象徴的な存在だった。
このどうしようもない結晶みたいな気持ちが奇跡的に起こるものだから、旅も、旅先のおしゃべりもやめられない。