皆さん、こんにちは!今回は、夢のゲストハウス出店計画についてお話ししたいと思います。言うのはただですからねw
なんだかんだ私ホステル好きです。コロナのときは「もう絶対やらねえ」と思ってましたが、ゲンキンなものです。ひとたび活気が戻れば心機一転。機会があれば 2点目も設定したいなというのはうっすらと思っていました。というかなにか新しいものを立ち上げるのが好きなんでしょうね。
実は最近素敵な物件情報を見つけましたが、それが業態に適しているかどうか、そして収益性を考慮した計画を練る必要があります(それによってそもそも出店意思をもてるかどうかが変わってくる)。さて、どんな風に検討していくか、一緒に見ていきましょうw
具体的に物件情報は出せないのですが、毎度考察していく順番としてはこんな感じです。
①立地条件
まず、立地条件ですが、物件がどのような場所に位置しているかは非常に非常に重要です。観光地や交通の便の良い場所であれば、多くのお客様が訪れる可能性が当然高くなります。路面電車のはしる通りから1~2本入っていること自体は問題ないです(うちで実証済) ここに泊まる という目的がかっちり合っていらっしゃるので、大通りに面していないといけないわけではありません。※大通り沿いは当然賃料が高いです
個人的にはこの区画のなかでしか検討しない というラインを地図に引いてます。そうでないと心が揺れてダメ物件に手を出してしまうからです。電停から徒歩〇分まで JR駅から徒歩〇分まで みたいな具体的な基準となる数字を必ず持つべきだと思いますし、そこから外れたら駐車場があるとかなんかウリがないと厳しいような気がします。これは個々人の出店戦略によるかなと思います。
②収益性
次に、収益性について考えてみましょう。部屋の広さによって…というか現実的にはベッドの数が大事です。一度に何人
のお客様を受け入れることができるかを把握する必要があります。ここで同時にだいたいの収益のMAXが固まります。いくら付加価値といってもドミトリーに1万円払う人はいませんから、ベッドの個数×30日×客単価が売り上げのMAXになります。飲食店などを併設しない限りこれが変わることはありませんし、上ブレることはありません。当然収支計画をたてるときにはMAX値で組むわけはありませんから季節の繁閑と実績値を考慮しながら妥当なラインで売り上げの1年の推移をはじき出します。低め路線で組んでも赤字にならない という物件でないと出す意味がないですからここはかなりシブめに出します。
そして、売り上げの見通しがたったあとには経費関係を引いていきます。その物件の月々の固定費だけでなく、運営コスト(変動費)も考慮に入れなければなりません。適切な価格設定を行い、見込まれる収益を算出することが必要です。1店目を出す前はここの数字がかなりフワっとしていましたが今既にある店舗の現実の金額からある程度類推することが可能なので相当リアルな収支になったと思います。
③初期投資の大きさ
物件の取得費用やリノベーション費用など、初期投資がどの程度かをしっかりと把握することがめちゃくちゃ重要です。大きな投資が必要な場合、それに見合った収益を得るまでに時間がかかります。具体的な投資回収までの期間を見積もることが必要です。
具体的に見るポイントとしては「床」「壁」「天井」「その他造作物の有無」「用途変更が必要かどうか」です。かなり高額になりそうなポイントという意味です。←サラリーマン時代の店舗開発のときによくいわれました
・床:床の状態によっては、リフォームや張替えが必要になる場合があります。新しい床材の購入や施工費用、既存床の修復費用などを見積もります。一言でいうと、スケルトン渡しだと厳しい。
・壁:壁の塗装や壁紙の張り替え、クロスの貼り替えなどが必要な場合、それにかかる費用を算出します。また、壁の構造が変更される場合には解体や新規構築の費用も考慮されます。一言でいうと、スケルトン渡しだと厳しい。
・天井:天井の塗装や補修、天井材の張り替えなどが必要な場合、それに伴う費用を見積もります。天井なし、スケルトン渡しだとやや厳しい。(そのままむき出しの天井を活かすようなデザインも考えられるのでこれは何とも言えませんが)
・その他造作物の有無:部屋の中に特殊な造作物がある場合(例:カウンターや収納など)、その製作や取り付け、修復などにかかる費用を考慮します。
・用途変更が必要かどうか:物件の用途変更が必要な場合(例:住宅から商業施設への変更)、それに伴う手続きや費用(許可申請費用、構造改修費用など)を見積もります。面積によって用途変更が必要かどうか変わります。戸建て住宅からの用途変更は200平米以下はいらなくなったそうですが…
今回の物件は「床=きれいなまま」「壁=きれいなまま」「天井=きれいなまま」「その他造作物=無」「用途変更=しなくてよさそうな規模」という五つ星物件だったのでこれは・・・!?と思ったのです。
★どうだったか?
すぐに電話して業態での相談をしました。もちろん不動産屋がすぐわかるわけではなく、実際には不動産屋からビルオーナーに確認してから折り返してくれるという順番になりますね。
あえなくNOになりました。
あ〜〜〜〜〜 無理だった〜〜いい物件だったのに。失恋の気分。簡単に言いますと、(用途変更はいらなくても)開業のときに必ずある消防検査されるときに、古いビルの他のボロが絶対出ちゃうから不可だそうです。無難な事務所みたいな業態じゃないとだめなんだって〜〜〜
巨額の負担になりますからね、指摘されたものぜんぶビルオーナーが是正するとなると。だから寝た子を起こすなみたいなかんじのビルが実は世の中たくさんあるんですよね…かなしい…
インバウンドを受け入れるというか国策でそういうことを謳うのであればこういった細かな出店ハードルをひとつひとつ潰してもらえればいいのになと思う次第です。出店ハードルがいかに高いかというのは創業時に書きまくった「このホステルができるまで」シリーズをぜひ見ていただければと思います。