2025年3月末~4月あたま 子と2人旅したときの旅行記です。
【全部の行程】
・広島>福岡>ホーチミン>(プノンペン経由)>ビエンチャン(ベトナム航空)
・ビエンチャン2泊>ヴァンビエン3泊>ルアンパバーン3泊>✈️ビエンチャン>✈️ハノイ経由で帰国
目次
ゆる〜い時間が流れる街
ルアンパバーンは、まさに「ゆる〜い時間が流れる街」って感じで、ラオスの中でもお気に入りの場所。本~当に静かで、どこを歩いても絵みたいに美しい…!ただ観光地化もすごくて、キラキラ飲食店ばっかだからローカル飯みたいな食堂探すのに苦労するほど。さすがロンリープラネット(海外版の地球の歩き方みたいなやつ)で『アジアで訪れるべき最高の場所の1位』になるだけある…
ただ今回の旅は、いわゆる“ワーケーション”。
「好きな場所で旅をしながら働くなんて最高じゃん!」と意気揚々と出発したのだけど……現実はちょっと違った。実際は想像以上に仕事が立て込んでしまい、正直、毎日パソコンとにらめっこ。美しい街並みを横目に、コーヒー1杯すらゆっくり飲めない日もあった。(ワーケーション自体は何度かしているんだけどなぜか今回は担当してる案件がにわかに忙しくなってしまい、とても対応に割かれた)
でも、それでもこの街の雰囲気は癒しの力がすごい!そんな「仕事に追われている人間」にすら、癒しをじわじわと染み込ませてくれる力がある。たとえば、宿のすぐ前の細い細い路地。なんてことない住宅街のようなその道には、小さな花や素朴な装飾、木漏れ日……何もかもが絵になるようなやさしさに満ちていた。
ああ、本当はもっとこの街のカフェ巡りとか、メコン川クルーズとか、ナイトマーケットでのんびり買い物したりとか、いろいろやりたかったんだけどな。悔しいくらい、時間が足りなかった。それでも――ルアンパバーンの持つ“癒しの空気”は、たしかにわたしの中に入り込んでいたと思う。
次に来るときは、ぜったい「ただの旅」で来よう。パソコンなんて持たずに、ただただ、朝も夜もこの街の空気を浴びて、ぼーっとする時間をめいっぱい味わいたい。ルアンパバーンは、そんな「もう一度来たい」と思わせてくれる、貴重な場所のひとつになった。
ディナーは夕日を浴びながら
ふと外を見るとめちゃくちゃ綺麗な夕日が沈んでいくんですよ…。ヴァンビエンでも思ったけどラオスって「夕日の国」だなと思った。空が染まって、川面に映る光がキラキラ。仕事で疲れた頭が一気にリセットされる瞬間でした。メコン川のディナークルーズはとても有名で予約もなくても急に川に行けば客引きが結構いました。
私たちは船にはのらず、川沿いにたくさんある飲食店のなかでも眺めの良い中華料理屋に。
恒例の、地元バーバーで息子の散髪✂️
旅先でのルーティンのひとつ。「アイス買ってあげるから、ここで髪切っていきなさい〜」と息子を連れて、ローカル床屋へ。息子本人はいつもしぶしぶって感じなんだけど、毎回終わったら満足そう。
しかし東南アジアの男性って、ほんとうにみんな髪型がきれい。暑いから?
刈り上げもラインもピシッと揃ってて、なんとなく“頻繁に散髪してる人が多いんだろうな”って感じる。だからかどうか、床屋の腕は確かだし(フェードが上手い)、とにかく安い!今回もバッチリ仕上げてもらいました✨
ホテル朝食も良いけど、やっぱり「地元の朝麺」も外せない。
ルアンパバーン滞在中、ホテルの朝ごはんももちろん美味しかった。フルーツや卵料理、パン……定番だけど安心感のある内容で、3泊中の2回はホテルでのんびり朝食タイム。でも、1日は「せっかくだから地元の空気をもっと味わいたい」と思って、朝から営業しているローカル食堂へ。これが大正解だった!
注文したのは、あっさり鶏だしの効いたラオス風の朝麺。もちもちの麺と優しいスープの組み合わせが、起きたての身体にしみわたる~~。テーブルには大量の生野菜と香草がどーんと置いてあって、「好きなだけセルフで入れてね」スタイル。これがたまらなく楽しい。
ライムをきゅっと絞ったり、唐辛子を少し入れてピリ辛にしたり、しゃきしゃきのもやしを山盛り入れてみたりと、自分好みにカスタマイズできるのが最高。観光地の中心部から少し外れた場所だったからか、観光客の姿はほぼなく、ローカルの人たちに混じっての朝ごはんタイム。湯気の立つ麺をすする音、ラジオの音、店の人のラオス語の会話――ぜんぶが心地よいBGM。たった一杯の朝麺だったけど、この一杯に「旅先の日常」がぎゅっと詰まっていた気がする。
アドベンチャー気分でクアンシーの滝までバイク自走
さて首都ビエンチャンに続き、ルアンパバーンでもレンタルバイクでさらに足をのばしたくなり、「クアンシーの滝」へ行くことを計画。片道約35キロ、山道を越えていくプチツーリング。ルアンパバーンの街を抜けて、のどかな田舎道を走るのは気持ちよくて、風が顔に当たって最高に爽快!…と言いたいところなんだけど、首都ビエンチャン市内の快適さとは打って変わって、郊外の山道は未舗装区間が増え、穴ぼこだらけ。とにかくホコリがすごいので、マスクは必須。しかも3月末は焼き畑シーズンまっさかり。連日大気汚染の真っただ中にいるのでわたしの気管支はそもそもかなりやられていたし、そこに未舗装区間の土埃がはいったらもう大変よ。咳が止まらなくなりました。笑 さらにたまに対向車のトラックが巻き上げる砂煙で目もやられる。タイや
走っているだけで腕と腰がバキバキになるくらい揺れるし、スクータータイプだと正直かなりキツイ。それでも途中で見える田園風景や、広がる山の景色は本当に美しくて、「ああ、こういう移動こそ旅だ~」と思える瞬間も多かった。自然に囲まれたラオスの魅力を、肌で感じることができるルートだ。ただし、帰り道の体力は要注意。日が落ちると急激に暗くなり、照明のない道ばかりなので、早めの帰路を意識したほうがいい。疲労と悪路で判断力が落ちてくるので、無理は禁物。。後ろに小3を乗せた帰り道に思った。「多分ルアンパバーンでは現地ツアーを使ってしまうのが一番いいのかもしれない」と。笑 四輪のバンでまとめていろんな観光名所をまわってくれる。
あ、ちなみにクアンシーの滝は透き通ってて冷たくて、周囲はすこしひんやり。暑さも吹っ飛びました。滝そのものよりそこにたどりつくまでのアドベンチャーに興奮してしまう私です。毎回そんなかんじ。プロセスが一番楽しいタイプw
もちろん疲れはマッサージで…
歩きまわって、食べて、働いて、働いて、働いて、働いて。そんな旅の日々の終わりには、やっぱりローカルのマッサージが最高のごほうび。ルアンパバーンのマッサージ屋さんは、ゆるい空気そのままで、心までふわっと軽くなる感じ。
ホテルの目の前がまさにマッサージ屋さんだったんだけどとっても素敵なオープンエアーのラオスっぽい建物に、美しい装飾のあるどっしりした木のイスが受付にいくつもあるような、日本でみたらなんて高そうな…と感じる造り。多分数あるマッサージ屋さんのなかでも相当オシャレで品のあるところだったと思う。でも価格はそんなことなくて他のお店と同等程度。びっくりです。2夜通っちゃいました。
私が働いてる間、息子は何をやっているかって?
小3息子の“ルアンパバーン式ワーケーション” としては
Duolingoやって(でもいつの間にか終わってて)
バンビエンで見つけたセパタクローのボールを蹴って(ホテルのおじさんと仲良くなっていたw)
Switchで好きなだけマリオカートして(ものすごく上達している)
絵をかいたり
自分の秘密ノートに気になる「外国語の文字」を書きまくったり。
そんなふうにして、彼なりの“ワーケーション”をしっかり満喫していました。
正直なところ、ふだんの平日はあまりにも時間に追われていて、「ゲームは○分まで!」「宿題やったの!?」「もう寝なさーい」って言ってばかり。いやわたしだって言いたくて言っているわけじゃないけども… だからこそ、こういう旅のときぐらいは、好きなだけ遊ばせてやりたいと思う。“遊び”の中にこそ、学びやひらめきが詰まっているって信じてるから。…たとえそれがSwitchでも…w
ラオスって、「夕日の国」だなと思う。
ヴァンビエンでもそうだったけど、ここルアンパバーンでもまた、その美しさに圧倒された。空がやさしく染まりはじめて、メコン川の水面が金色に揺れて、ただそれを見てるだけで胸が静かに満たされていく感じ。
特別なことは何もない、でもそれがとても豊か。
ワーケーションで思うほど観光できなかった悔しさも含めて、旅の思い出
今回はあんまり観光できなかったけど…
本音を言えば、もうちょっと色んなところ見て回りたかった。
でもね、不思議と「悔しい〜!」とはならなかった。
なぜなら、ラオスが良すぎて。
また来る、きっと3回目があるって、もう確信しちゃってるから焦らなかった。だから「今回はこれでいいか。また今度じっくり味わえばいいか」って思えた。そんなふうに感じさせてくれる場所って、そうそうない。
観光名所とかアクティビティとかを超えて、「ただ過ごすこと自体が豊か」って思える場所。それがラオス。なんでもない路地や、夕暮れの空、ちょっとした雑踏までもが愛おしい。ゆったりとした時間の流れが、ちゃんと心に効いてくるのを感じる旅でした。
あーもー早く行きたい。